屋根勾配の重要性
屋根勾配はどうして重要なのでしょうか?
それは、屋根の勾配によって、適した屋根材が異なってくるからです。
次項から詳しくご説明させて頂きますが、屋根勾配には、雨風への強さ、工事のコスト、デザイン性など勾配によって様々な特性があります。
屋根の葺き替え工事・カバー工法をする屋根材を選ぶ際には、非常に重要なポイントとなります。種類や特性を理解していないと、工事後に様々なトラブルが起きてしまう可能性もありますので、しっかりと理解しておきましょう。
屋根のメンテナンスをお考えの方はぜひ一度読んでみてください!
勾配の表示方法
屋根勾配の表示方法には尺貫(しゃっかん)法勾配、分数勾配、角度勾配の3種類あります。
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尺貫(しゃっかん)法勾配
寸法勾配とも呼ばれ、水平距離10寸(約3メートル)に対して、高さが何寸あるかで表します。日本古来の表記方法で、公的には使用される場面はありませんが、建築業界では今なお根強くこの呼び方が使われています。
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分数勾配
30/100(3寸勾配)と表記されます。「100進んで、30上がった時の傾斜」という意味です。一目でわかりやすい勾配表記です。
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角度勾配
あまり使われませんが、角度で勾配を表記する方法もあります。
いずれも、ご自身で計算するようなもことは、ないのでご安心ください!
お家の図面があれば、立面図の屋根の上に記載されていますし、専門業者に屋根調査を依頼すれば、屋根の勾配は確実に調べるので、確認してみてください。
勾配によるメリット・デメリット
それでは、勾配によるメリット・デメリットを、大きく分けて3つの種類の勾配で、ご説明します。
屋根勾配は、急勾配・並勾配・緩勾配と3種類に分けられます。
急勾配の場合、屋根の勾配が大きく、大きいほど垂直に近づいていきます。
屋根の勾配が小さくものを緩勾配(かんこうばい)といいます。
急勾配 (6寸勾配/約182mm/約31°)以上
メリット | デメリット |
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並勾配(3寸勾配(約91.0〜152.0mm)〜5寸勾配(約91.0〜152.0mm)以上
メリット | デメリット |
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緩勾配(3寸勾配(約91.0/約16.7°)以下
メリット | デメリット |
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勾配によって使用出来る屋根材は、変わってくる
勾配の種類や特徴を理解して頂いたところで、皆様のお家の屋根は、どれくらいの傾斜でしょうか。
お家のお図面が残っていれば、立面図に記載されていると思いますので、屋根材をお調べになる前に、一度ご確認ください。
もしお家の屋根勾配が緩勾配だった場合、使用出来る屋根材は、限られてしまいます。
緩勾配屋根
瓦・スレート・アスファルトシングル・金属屋根など、各メーカーから様々な屋根材が発売されていますが、ぞれぞれに使用出来る勾配が決まっています。
それは、屋根の防水性に関係しています。
屋根には、横葺き(ヨコブキ)と縦葺き(タテブキ)の2種類の葺き方があるのですが、横葺きの屋根材だと、緩勾配に適していないものがほとんどなんです。
横葺きとは、軒先から水平に屋根材を葺いていき、重ねるように上へと屋根材を葺いていく屋根です。瓦・スレートなどの多くの屋根材が横葺きです。
横葺き ニチハ横暖ルーフ
縦葺きとは、縦方向に一枚モノの屋根材を横方向に葺いていく屋根です。トタンやガルバリウム鋼板屋根などの金属屋根材が縦葺きで使用されています。
縦葺き ビルトマテリアル デコルーフ
上記の2種類の屋根ですが、縦葺きの方が、緩い勾配でも仕様可能なんです。
横葺きの屋根材は、軒先から重ねて葺いていく工法上、屋根に横方向の継ぎ目が出来てしまいますが、縦葺きの屋根は、一枚物なので横方向の継ぎ目ができません。
決して横葺きが防水性が悪いということでは、ありませんが、雨水が横方向の継ぎ目があると雨水が屋根材の下に侵入するので、雨の流れる速度や勢いに大きく影響されます。
なので、縦葺きの屋根材は、雨水が侵入する要因が少ないので、緩い勾配でも使用可能なのです。
主な屋根材の使用可能な勾配をご紹介
瓦
日本で古くから使用されている屋根材の和瓦。
粘土を材料とした屋根材で伝統的な美しさと耐用年数がとても長いことが特徴で、その他にもメリットの多い屋根材です。
瓦の使用可能勾配
4寸勾配(約122mm・約21.8゜)以上
スレート
色やデザインが豊富で、材料費が比較的安価で、施工も簡単なため、現在の日本の新築住宅で最も多く使用されている屋根材です。
スレートの使用可能勾配
3寸勾配(約91.0mm・3/10・約16.7゜)以上
アスファルトシングル
ガラス基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付けてある屋根材です。シート状で扱いやすく、複雑な屋根形の屋根でも施工しやすいのが特徴です。
アスファルトシングルの使用可能勾配
3寸5分勾配(約106.05mm・3.5/10・約19.29゜)以上
金属屋根
近年、金属屋根材に使用されているのは、ガルバリウムでメッキを施した鋼板(鉄板)がガルバリウム鋼板です。近年では屋根材や外壁材として多く使われるようになりました。
錆に強く、非常に軽量なのが特徴です。
横葺きと縦葺きのものがあります。
横葺き金属屋根の使用可能勾配
3寸勾配(約91.0mm・3/10・約16.7゜)以上
縦葺き金属屋根の使用可能勾配
1寸勾配(約30.3mm・1/10・約5.57゜)以上
このように屋根材によって使用できる最低勾配が決まっていますが、その中でも各メーカーの商品によって最低勾配は、変わってきますので、詳しくは施工する業者にしっかりと確認しておきましょう。
まとめr
いかがでしたでしょうか。屋根勾配について簡単では、ありますがご紹介させていただきました。
”専門業者に任せれば、勾配なんてどうでもいい”が一番危険です。
悲しいことですが、屋根業界は、専門知識のない業者が多く存在しています。
中には、上記でご説明したような屋根材によって使用出来る最低勾配が決まっていることや、勾配のことすら知らない業者や営業が実在するのです。そしてそういった業者は、言葉巧みに皆様を騙します。トラブルが起きるのは、工事後すぐとは、限りません。数年後にようやく施工不良が露呈され、施工した業者に問い合わせても、すでにその業者は、無くなっている。なんてことも、往々にしてあります。
もしそのような業者に捕まってしまった場合でも、皆様が少しでも屋根勾配やその他の知識があれば、皆様自身で事前に見抜くことができます。
皆様がより良い屋根リフォームを行えるよう少しでもお力になったなら幸いです。
ナタリールーフのホームページへようこそ
ナタリールーフ(株式会社ARISE)
代表取締役矢野 佑介
YUSUKE YANO
はじめまして。ナタリールーフのホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。ナタリールーフは、入間市・狭山市に地域密着の屋根リフォーム・雨漏り修理専門店です。
弊社は創業以来、地域に密着して屋根リフォーム工事・雨漏り修理の専門店として、自社専属職人と自社施工管理者による丁寧な施工をさせて頂いています。
また、屋根に関して、安心してご依頼いただき、お客様の大切なお住まいを守るために最適なご提案をさせて頂いています。
屋根の劣化は自分たちでは気づきにくいものです。
自分たちで気づかない場所だからこそ、一年に一回は定期点検をすることをお勧めしております。もしその際、ナタリールーフが皆様のお役に立てる場面があれば幸いです。
お客様がご納得いただけるまで親切丁寧にご説明いたしますので、気軽にご相談くださいませ。
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