塗装できない屋根材”セキスイかわらU”とは!?
2023.02.24 (Fri) 更新
皆様こんにちは!
入間市・狭山市・飯能市・所沢市に地域密着の屋根リフォーム専門店 ナタリールーフです。
地域の皆様に、屋根リフォームで失敗しないために屋根に関する基礎知識をご紹介させていただきます。
屋根リフォームには、屋根塗装や屋根葺き替え工事、屋根カバー工法などがありますが、
屋根材の中には、塗装できない屋根材が存在します。
今回は、セキスイかわらUについてお話しさせていただきます。
~~セキスイかわらUは、大きく分けて2種類存在する~~
セキスイかわらUとは
見た目は同じなのに、築年数が経っても、しっかりとしているものや、ボロボロに劣化してしまっているものがあります。なぜこのように劣化具合が違うのでしょうか。
セキスイかわらUについて詳しく解説していきたいと思います。
目次
1. セキスイかわらUの歴史
まずは、セキスイかわらUの歴史を簡単に振り返ってみましょう。
セキスイかわらUは、1970年に積水屋根システム株式会社(旧セキスイルーフテック)から販売されました。
かわらUは、瓦を模した圧型スレート(セメント瓦)で、軽く、強いという特徴をもち、屋根カバー工法が可能ということから、全国50万棟もの住宅に採用されました。
販売当初の1975年から1990年の15年間のかわらUには、約10~15%のアスベストが含まれていました。
この時期のかわらUは、アスベストが含まれていたので、耐久性もかなりありました。
その後、社会問題にもなったアスベストの規制により、1990年にノンアスベストのセキスイかわらUが販売されました。
しかし、発売されて間もなくして剥がれや割れなどのクレームが報告されてしまいます。
当時、セキスイは、ノンアスベスト屋根材の販売実績がなく、アスベスト問題による世相に煽られ、急遽ノンアスベストのかわらUを製造した為、セキスイかわらUは、耐久性に乏しくとても脆い状態で販売されてしまいました。
この時期は、セキスイかわらUだけではなく、1990年後半〜2004年頃までに製造・施工されたスレート屋根材のほとんどは、アスベストの健康被害を危惧し、2004年に定められた規制をクリアする為に、アスベストを使用しないノンアスベスト屋根材が販売・製造されており、セキスイかわらUと同じように不具合が発生しています。
是等が、昨今、問題になっている塗装できない屋根材です。
その後、セキスイかわらUは、2007年に販売が中止されました。
2. 2種類のセキスイかわらU
上記の歴史を持つセキスイかわらUですが、同じかわらUでも2種類存在します。
”アスベストが含まれているもの”と”アスベストが含まれていないもの”です。
形状は、ほぼ変わらないのですが、上記でもご説明したように、アスベストが含まれていないノンアスベストのセキスイかわらUは、非常に脆く劣化も早いです。
アスベスト含有セキスイかわらU
アスベスト含有セキスイかわらUは、アスベストが入っているだけあって、とても丈夫にできています。
メンテナンス方法としては、塗装も“可能”です。
しかし塗装できるセキスイかわらUでも塗装は、オススメしません。
軽さと強さが売りであったセキスイかわらUですが、現在のリフォームで使われている屋根材は、より軽量で耐久性も遥かに勝ります。
加えて、セキスイかわらUは、屋根カバー工法で使用されることがほとんどなので、かわらUの下には、もう一層屋根材がある可能性が高いです。セキスイかわらU自体の重さに加え、下の屋根材の重さも加わっているのでお家への負担を考えると葺き替えてしまうことをお勧めします。
ノンアスベストのセキスイかわらUの特徴
問題は、ノンアスベストのセキスイかわらUです。
1990年から2007年までに製造・販売されたセキスイかわらUは、耐久性が乏しいので、経年劣化によって表面の塗膜が剥がれやすく、非常に割れやすく、落下の危険性も高いです。
稀に、かわらUでも「割れている箇所は、補修するので塗装出来ますよ」などと勧めてくる塗装業者もいますが、絶対に塗装は、出来ません!
仮に劣化状況がそこまで進行していなかったとしても、表面を塗装したくらいでは、かわらUの劣化症状は、止められません。
塗装の塗膜は、3回塗りをしても平均膜厚、0.1mm(100ミクロン)です。
身近なものでいえば、郵便切手・一万円札、人の髪の毛の太さに近い厚みになります。
このように塗装の塗膜は、想像よりもとても薄いです。塗った時は、一時的に綺麗になったとしても内部から剥離して崩れてきます。
なによりも、塗装する為に職人が屋根に載っただけで割れてしまいます。
どのノンアスベスト屋根材にも言えることですが、メンテナンスする前よりも状態は、酷くなってしまうので、絶対にやめましょう。
3. ノンアスベストのセキスイかわらUの症状
塗膜の剥がれ
表面の塗膜が剥がれて、白い下地(基材)が露出してくる現象が起きます。
症状が現れるまでの期間も短く、時間が経つにつれ酷くなっていきます。
塗膜の剥がれた箇所から、雨水が染み込んでいき、更に劣化を加速させてしまいます。
クラック(ヒビ割れ)
塗膜が剥がれた箇所からの劣化に加え、外的要因があったわけでもないのに、基材にヒビが割れてきます。塗膜が剥がれていない箇所からも次々に割れてくるので補修では、対応出来ません。
基材の崩れ
末期症状のセキスイかわらUは、塗膜の剥がれや、ヒビ割れ箇所に水分が吸収され、基材自体がボロボロに崩れてきます。
このような症状は、ニチハから1996~2008年に製造・販売されていたパミールに似ています。
↓パミールの詳しい解説
このまま放置してしまうと、崩れたかわらUが落下してくる危険性や、雨樋の詰まりの原因にもなります。
逆に、勾配(傾斜)が緩い屋根型だと、セキスイかわらUが崩れていても、落下せずに屋根に滞留していることがほとんどなので、気づかないうちに症状が悪化してゆき、雨漏れまで進行してから、ようやく気づくケースも多いです。
上記の症状が見られるセキスイかわらUですが、その他のノンアスベスト屋根材も含め、絶対に登らないでください。慎重に載ったところで確実に踏み割れてしまいます。
しっかりとした専門の業者に診てもらいしょう。
4. セキスイかわらUのメンテナンス方法
塗装出来ない、セキスイかわらUですが、メンテナンス方法は、大きく分けて3種類です。
塗装工事
アスベストを含むセキスイかわらUの屋根は、塗装出来ます。
アスベスト含有のものと、ノンアスベストタイプのものは、ほぼ同じ形状ですが、前項の”ノンアスベストのセキスイかわらUの症状”が少しでも確認できれば、塗装出来ないノンアスタイプだとわかります。
仮に、症状が初期段階で塗装していたとしてもノンアスベストの症状は、確実に見られますので、屋根を確認すれば判断できるかと思います。
アスベスト販売初期から1990年前後までに使用されたセキスイかわらUであれば、アスベストが含まれているので、耐久性もあり塗装可能です。
ですが、アスベスト使用後期の1990年前後のものでも、すでに30年以上経っていますので、基材の経年劣化や、セキスイかわらUの重量などを考えると、塗装可能だとしても塗装は、オススメ致しません。
次項で解説させて頂く、葺き替え工事をオススメします。
屋根葺き替え工事
↓セキスイかわらUの葺き替えの施工事例です。
葺き替えとは、既存のセキスイかわらUを撤去して、新しい屋根材で葺き替えるメンテナンス方法です。下地から補修・点検できるため、費用は嵩みますが屋根の寿命を大きく伸ばすことができます。
ノンアスベストのかわらUは、塗装や補修など一切ができませんので、屋根材自体を新しく交換するのが、最善の策です。
現在は、より軽量で耐久性の高い様々な屋根材が各メーカーから多く販売されていますので、お家の屋根に合わせてお選び頂けます。
↓セキスイかわらUの葺き替え工事の様子です。
↓様々な屋根材について詳しく解説しています。
オススメできないセキスイかわらUの屋根カバー工法
波型の特殊な形状のセキスイかわらUですが、カバー工法が存在します。
セキスイかわらUと同じ形状で作られたガルバリウム鋼板の屋根材やFRP(繊維強化プラスチック)の屋根材でのカバー工法が可能です。
かわらUと同形状なので、既存のかわらUの上にそのまま被せて施工することが可能であり、部分的な補修にも使用できる屋根材です。撤去・産廃の費用がかからなくコストが抑えられるので、セキスイかわらUの人気のメンテナンス方法です。
一見、他の屋根カバー工法と変わらない良いところばかりのセキスイかわらUのカバー工法ですが、ナタリールーフでは、オススメしていません。
ルーフィング(防水紙)が交換できない
屋根で、最も大切と言われているのが”ルーフィング(防水紙)”です。
ルーフィングとは、屋根材の下に敷いてある、改質アスファルトの防水シートです。
屋根の二次防水の役割りを果たす非常に重要な箇所です。
↓ルーフィングのどこよりも詳しい解説は、こちら
通常の屋根カバー工法は、既存の屋根材の上に新しく屋根材を被せる前に、新規のルーフィング(防水紙)を貼るので、ルーフィングも新しくすることができます。
かわらUのカバー工法の場合は、既存のセキスイかわらUの上に直に同形状の屋根材を被せていくため、屋根防水の要でもあるルーフィングを新しくすることができません。
築30年以上経っている屋根のルーフィングは、想像以上に劣化しており、中には、防水紙としての機能を果たせていないものも多くありますので、屋根のメンテナンスの際、ルーフィングのメンテナンスが出来ないのは、致命的です。
重さによる耐震性の悪化
セキスイかわらUは、元々屋根カバー工法向け販売されていたので、セキスイかわらUを剥がすと、ほぼほぼ下に最初の屋根材が葺いてあります。
このようなセキスイかわらUに屋根カバー工法をすれば屋根が三重になってしまうということです。いくらカバーする屋根材が軽量だとしても三重ともなれば、その加重では、お家の耐震性が悪化してしまいます。
ルーフィイングも新しく出来ない、耐震性が悪化するとなっては、やはりセキスイかわらUのカバー工法は、オススメは出来ません。
↓屋根カバー工法について詳しく解説しています。
5. まとめ
昨今、ノンアスベストの屋根材は、セキスイかわらU以外にも、数多く存在し、大問題になっています。それらも、かわらUと同じくリコール対象にはなっておらず、修繕費用は自己負担となっています。
見て見ぬ振りをしていても”セキスイかわらU”は、年々劣化してゆき、いずれは雨漏れしてしまいます。
屋根は、大切なお家を最前線で守ってくれている非常に重要な箇所です。雨漏れが確認される時には、お家の中の木部も痛んでしまっていることもあります。
早い段階で葺き替えるメンテナンスをしてあげれば、大切なお家の寿命を伸ばすことに繋がります。
本日は塗装できない屋根材“セキスイかわらU”についてご紹介させていただきました。
お家の屋根材が塗装できないノンアスベストのセキスイかわらUかどうかは、経験豊富な屋根工事業者であれば見極めることができます。
契約後に施工に関してトラブルが発生してしまった、屋根材の種類が分からず補修方法を決めかねている、お住いの屋根がセキスイかわらUのような塗装できない屋根材なのか不安といった方や、ここ数十年屋根のメンテナンスを行ったことのない方はぜひ一度ナタリールーフの無料屋根点検をご活用ください。
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