セキスイかわらUは、塗装していいの??を解決❗️
2023.03.29 (Wed) 更新
皆様こんにちは!
入間市・狭山市・飯能市・所沢市に地域密着の
屋根リフォーム専門店 ナタリールーフです。
いつもナタリーのブログをご覧頂きありがとうございます!
お客様から多く寄せられる質問にお答えしたいと思います。
今回は、セキスイかわらUのお家についてのご質問です。
↓セキスイかわらUについての解説は、こちら!
埼玉県所沢市H様から寄せられたご質問
Q, セキスイかわらUは、塗装しても大丈夫ですか?
築3o年になるので屋根を塗装しようとしたところ
この屋根は、セキスイかわらUという屋根で塗装できないと言われました。
10年程前に塗装したことはあるのですが、塗装できないとは、どうゆうことでしょうか?
A, 製造された年代によっては、塗装出来ないセキスイかわらUがあります。
前回塗装したのに、今回は塗装できないと言われたら戸惑ってしまいますよね。
結論から申し上げますと、セキスイかわらUには、「塗装出来る」ものと「出来ないもの」と2種類あります。
1990年から2007年までに製造・販売されたセキスイかわらUは、ノンアスベスト屋根材なので耐久性に乏しく、塗装できません。
「できない」もしくは、「塗装してはいけない」屋根材です。
質問者様の築年数ですとノンアスベストタイプのセキスイかわらUが販売されている時期なので、塗装できないのが濃厚です。
ですが、卸問屋や業者が在庫を使用するケースもありますので、1990年から2007年は、多少前後することがあるとお考えください。
見積もりを依頼した業者に、現在の屋根の状況を写真で見せてもらうといいでしょう。
ヒビ割れや欠落などの症状があれば確実にノンアスベストの塗装できないセキスイかわらUです。劣化が酷くなると層状剥離の症状も見られます。
層状剥離は、同じく塗装してはいけない屋根材のニチハパミールにも見られる症状
ミルフィーユ状に層ごとに剥離してくる症状
10年程前に塗装しているということでしたが、本来ノンアスベスト屋根材は、塗装工事の際に人が乗り作業するだけで割れてしまいます。
塗装した後すぐの状態は、綺麗に仕上がっていますが、塗装工事をしたことによって劣化が進んでしまいます。
数年後には、ヒビ割れや欠落、層状剥離などの症状が多く現れてしまい、屋根材の欠片が落ちてくることや最悪の場合、雨漏りすることもあります。
築年数が浅く、劣化が軽度な状態で塗装していれば、まだ耐久性が保たれていることもあるので塗装によるダメージも軽度で済んでいるかもしれません。
ここで、勘違いしてはいけないのが、早めに塗装したらノンアスベストのセキスイかわらUも塗装できるのでは?と思われるかもしれませんが、ノンアスのセキスイかわらUは、仮に劣化が軽度な状態でなんとか塗装出来たとしても、重さが加わったダメージは確実に蓄積され、数年後には、ヒビ割れ・層状剥離などの症状が現れてしまいます。
お住まいになられている方が見えないのをいいことに、塗装してはいけないセキスイかわらUなどのノンアスベスト屋根材を知ってか知らずか塗装してしまう業者が横行しておりリフォーム業界では問題視されています。
餅は餅屋です。屋根は特にデリケートで失敗すれば雨漏りにも繋がる重要な箇所です。
専門業者に診てもらうようにしましょう。または、複数の業者に診てもらい、しっかりと現在の屋根の状態を把握しましょう。
↓雨漏りについての詳しい解説は、こちら
なお、セキスイかわらUは、1970年から日本の戸建て住宅の屋根に採用されておりましたが、逆を返せば1990年以前に建てられた住宅に使用されたセキスイかわらUは、約10〜15%のアスベストが含まれていたので、塗装工事に耐えうる耐久性があります。
ですが、1990年以前というとすでに30年以上が経過しています。
屋根の防水性能は、屋根材ではなく屋根材の下に貼ってある「ルーフィング(防水紙)」が要と言われています。
築30年以上経っているとルーフィングの劣化もかなり進行していると思われるので、アスベスト含有のセキスイかわらUでも塗装は、オススメできません。
築30年以上のルーフィング
築20年以上のルーフィング
↓ルーフィング(防水紙)の重要性がわかる記事は、こちら!
ここまでの解説で、セキスイかわらUが年代によって「塗装してはいけない」ノンアスベストタイプのものと、塗装は出来るが、築年数を考えると「塗装をオススメできない」アスベスト含有タイプの2種類があるということがご理解頂けたかと思います。
では、セキスイかわらUは、実際どうメンテナンスすればいいの?ということですが
屋根カバー工法と屋根葺き替え工事の2パターンあります。
まず屋根カバー工法ですが、弊社ではセキスイかわらUに限っては、カバー工法は、オススメしておりません。
セキスイかわらUと同じ形状で作られたガルバリウム鋼板製のものやFRP(繊維強化プラスチック)の屋根材でのカバー工法が可能です。
同形状なので、そのまま被せて施工することが可能であり、部分的な補修にも使用できる屋根材です。
屋根カバー工法は、撤去・産廃の費用がかからなくコストが抑えられるので、その他のスレート屋根材では、オススメしていますが、セキスイかわらUではオススメしていません。
屋根防水の要でもあるルーフィング(防水紙)が交換できないことに加え、セキスイかわらUは、元々屋根カバー工法向け販売されていたので、セキスイかわらUを剥がすと、ほとんどの場合かわらUの下に最初の屋根材が葺いてあります。
。
セキスイかわらUの下から出てきた瓦棒屋根
このようなセキスイかわらUに屋根カバー工法をすれば屋根が三重になってしまい屋根や住宅への負荷が大きくなり耐震性を考えるとあまりオススメはできません。
↓屋根カバー工法について詳しくは、こちら
となるとセキスイかわらUのメンテナンス方法は、屋根葺き替え工事一択です。
葺き替え工事とは、既存のセキスイかわらUやその下に葺いてある屋根材、ルーフイング(防水紙)全てを撤去し、野地板から貼り直します。
ほぼゼロから新しいものに出来るので、住宅の長寿命化にも繋がります。
撤去費・産廃費が掛かるので屋根カバー工法よりもコストは高くなってしまいますが、セキスイかわらUに関して言えば「屋根葺き替え工事」の方がトータルで優れていると考えます。
注意しなければならないのが、1990年前後以前の「アスベスト含有タイプ」のセキスイかわらUの葺き替えです。
アスベスト含有タイプの場合、特別管理産業廃棄物に該当するため、葺き替え工事の際の撤去・産廃処分に高額な費用がかかってしまいます。
ですが、何十年後かにお住まいを取り壊す、または建て直しをする際など、いずれは撤去・産廃費用がかかってしまいます。
遅いか早いかの違いですので、セキスイかわらUの場合は、早い段階で撤去してしまった方がいいかもしれません。
↓屋根葺き替え工事については、こちら
いかがでしたでしょうか?
ご質問に対する回答をまとめると
まずは、建てられた年代を確認してみる。
1990年以前に建てられたのであれば、塗装可能なアスベスト含有タイプのセキスイかわらUの可能性が高い。しかし、ルーフィングの劣化などを考えると塗装よりも葺き替え工事がオススメ。
1990年から2007年に建てられたものであれば、耐久性に乏しい塗装出来ないノンアスベスト屋根材の可能性が高い。
築年数がわからい場合やどちらかわからない微妙な年代の場合は、現在の劣化状況を確認してみる。塗装出来ない屋根材の症状が出ているようであれば、塗装はしない。
以上になります。
いぜれにしても、築30年以上経っている屋根は、屋根防水の要であるルーフィング(防水紙)の劣化がかなり進んでいると思われるので、葺き替え工事をした方が、トータルのコストパフォーマンスに優れていると考えます。
まずは、お近くの専門業者に診てもらいましょう!
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